両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

平成29年2月9日、日本経済新聞

離婚「裁判沙汰」抵抗なく 家裁の案件、16年100万件超

 家庭裁判所が扱う「家事事件」が2016年に初めて100万件を超えることが確実になった。大きな要因の1つが、離婚をめぐる夫婦のトラブルが数多く家裁に持ち込まれるようになったことだ。養育費や子供との面会をめぐる争いが増えており、専門家は「対立が深まって裁判所頼みになる前に、問題を解決できる仕組みが必要」と指摘する。
 「夫婦が激しく争い、歩み寄りが難しい案件が増えた」。離婚を巡る争訟に詳しいベテラン裁判官は実感を語る。人口動態調査によると、2015年の離婚件数は約22万6千件。前年より増えたが、30万件近くあった00年代前半と比べると低い水準だ。結婚件数そのものが減っていることなどの影響とみられる。
 しかし、離婚に絡む法的な争いは増えている。例えば、子供と一緒に生活して世話をする「監護者」を定める調停と審判の申し立ては15年に4562件と、10年間で3倍以上になった。1組の夫婦が離婚や養育費の支払い、子供との面会など複数の事件で争うケースも目立つ。
 専門家は夫婦の問題が裁判沙汰になるのを敬遠した風潮が弱まり、裁判所に解決を求めていると分析する。早稲田大の棚村政行教授(家族法)は「インターネットで(調停などの)手続きや専門の弁護士を簡単に調べることができるようになり、裁判所で決めてもらおうと考える人が増えた」とみる。
 東北大の水野紀子教授(民法・家族法)は「これまでも養育費や面会を望みながら泣き寝入りしていた人は多かったはずだ」と指摘。「婚姻中から十分な生活費が渡されずに困るケースなどもあり、早い段階で行政が関わり、離婚の条件や子供の養育の問題を解決できる仕組みが必要だ」と話す。
 対策を講じた自治体もある。兵庫県明石市は14年から離婚届を出す人らに対し、養育費支払いの期限や面会の内容・頻度を書き込む合意書などを配っている。法務省は明石市の例を参考に合意書作成の手引をまとめ、全国の市区町村にこうした取り組みを促している。
 家裁は離婚のほか、後見や相続などに関わる審判や調停を中心に手がける。高齢化の進行を映して後見人の選任・監督や相続放棄なども増えており、家事事件全体の件数を押し上げた。
 一方、一般の民事事件・行政訴訟、窃盗などの刑事事件、少年事件はいずれも減少傾向にある。刑事事件についてみると、16年1~11月に全国の裁判所が受理したのは被告の人数ベースで約91万件だった。16年は初めて家事事件が刑事事件を上回る可能性がある。

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