平成31年2月8日、FNN
国連が「日本は虐待後進国」 政府は緊急安全確認
相次ぐ子どもへの虐待事件。
国連は、日本政府に法改正を含む対策強化を勧告した。
「お父さんに暴力を受けています」
千葉・野田市で、小学4年生の栗原心愛(みあ)さんがSOSを発していたにもかかわらず、両親から虐待を受けたあとに死亡した事件。
これを受け、8日に開かれた児童虐待に関する関係閣僚会議では。
安倍首相
「子どもの命を守ることを最優先に、あらゆる手段を尽くし、やれることはすべてやるという強い決意で...」
安倍首相が、虐待事案に関する緊急の安全確認、また、通告した側や資料などの情報保護を徹底するよう、関係省庁に指示した。
大人に向けられた精いっぱいのSOSは、2018年も。
「ママ もうパパとママにいわれなくてもしっかりとじぶんから きょうよりか もっとあしたは できるようにするから もうおねがいゆるして ゆるしてください おねがいします」
2018年3月、東京・目黒区のアパートで虐待を受け、死亡した5歳の船戸結愛(ゆあ)ちゃんが残していたメモ。
この時も政府は、全国に配置されている児童福祉司を、2018年度からおよそ1,000人増員して体制を強化するなどの対策を決めていた。
しかし。
沖縄大学・山野良一教授
「日本は、実を言うと、虐待に対する対策というのは、世界各国から見ると非常に遅れてきた国なんです」
日本における児童虐待の通告数は、14年連続で増加。
2018年の1年間に児童相談所に通告があった子どもの数は8万人を超え、過去最多を更新した。
国連の子どもの権利委員会は7日、日本で子どもの虐待などの暴力が高い頻度で報告されていることに、懸念を表明。
日本政府に、法改正を含む対策強化を勧告した。
山野教授
「世界で50カ国以上が、何らかの形で体罰を禁止するような法律を制定。そういう意味では(体罰の禁止は)世界的な流れだと思う。日本でも考えていかないといけない時代に来ている気がする」
虐待の連鎖を断ち切り、同じ悲劇を繰り返さないために、さらなる取り組みが求められている。
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