寄稿S2Give me a break
Give me a break!その弍
気弱なジャーナリスト・Masaくんのつぶやき
Masaくん 「親子断絶」の問題は複雑な事象をはらんでいます。その根底にはやっぱり「こころ」の問題があると思う。僕自身を含め、この問題に関係する人々は多くが、男性も女性も、別居親も同居親も等しく精神的なトラブルを抱え込んでいます。
最も深刻なのは、大切な次世代、さらにその次の世代、その次の次の世代…と「負の連鎖」が未来永劫に続いていってしまう懸念があることは、一人の地方ジャーナリストとして、これまで何度も主張してきました。
これは悪夢のようなメリー・ゴー・ラウンドです。
「この本を、こうしてひとりのおとなにささげたことを、子どものみなさんは許してほしい。なにしろ大事なわけがある。この人は、この世でいちばんの僕の親友なのだ。もうひとつ。おとなだけれど、なんでもわかる人なのだ。子どものために書かれた本でさえ。そして三つめ。この人は今フランスに住んでいて、おなかをすかせ、寒い思いをしているので、なんとかなぐさめてあげたいのだ。それでもみなさんが納得してくれないなら、この本は、昔子どもだったころのその人に、ささげるということにしたい。おとなだって、はじめはみんな子どもだったのだから。(でもそれを忘れずにいる人は、ほとんどいない。)そうして献辞は、こう変えることにしよう。小さな男の子だったころのレオン・ヴェルトに」
平成十八年四月一日発行のサン=テグジュペリ「星の王子さま」(新潮文庫)の献辞より
きれい事や難しい文献、判例を持ち出す人が多いけれど、ヒトという最も脳が進化したとされる霊長類には、汚い部分だっていっぱいある。子どもがおもちゃや人形を欲しがるように、大人は性欲に従って男は女を求め、女は男を求める。そして関係が破綻したり、何らかの事情があったりして、憎しみ合う。醜く激しい葛藤だけが残ってしまいます。
「結局は単純な問題なんだ」と吹っ切ってしまえばいいのですが、思いが複雑に絡み合い過ぎて右往左往する毎日です。それでも「記者に憧れてなったからには、ジャーナリストらしく淡々と市井の歴史を記録していこう」と考えています。
更新 2021-11-12 (金) 09:43:03
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