両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

平成29年1月23日、毎日新聞2

損賠訴訟 面会交流拒否で地裁が賠償命令 距離少しずつ埋めたい 息子への思い、原告男性が心境明かす /熊本

 「パパと呼んでくれなくなった」。離婚後に別居した長男(12)との面会交流を求め、元妻と再婚相手に損害賠償を求めていた原告の40代男性はやりきれない胸の内を明かす。2015年10月、約3年5カ月ぶりに長男と公園で再会し、キャッチボールをした。会えなかった間に小学2年生から5年生に進級した。背は伸び、表情もりりしくなったけれど、かつて「パパ、パパ」と駆け寄ってきた息子はぎこちなかった。【柿崎誠】

 熊本地裁は再婚相手と元妻に30万円、元妻に70万円の支払いを命じた。男性は12年12月、06年の離婚調停で決めた面会交流が行われないとして、再び調停を申し立てた。調停中、早く会える環境を作ろうと月2回ほどだった面会交流の回数を年3回まで譲歩。2度目の合意は14年1月になったが、元妻の再婚相手から来るはずの候補日の連絡は滞った。

 男性は14年7月22日から15年7月6日まで計7回、熊本家裁に合意事項の履行勧告を申し立てたが、返信などはなく、「調停事項に強制力も罰則もないなら裁判に問うしかない」と訴訟を決断した。
 男性も5歳の時、両親が離婚し、母に育てられて父とは疎遠だった。10年ぶりに再会し、「優しかった父と会えてうれしい」と感じた。男性は「息子に同じ思いをさせて本当に申し訳ない」と話す。
 会えるようになって1年が過ぎてもまだパパとは呼ばれない。会えない時間が遠ざけた父子の距離は「少しずつ埋めていこう」と思う。長男は会えなかった理由を今は理解できないかもしれないけれど、長男に会う度こう伝えている。「パパはずっと会いたかったから、いろんな努力をしたんだよ」

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