両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

平成28年4月8日、日刊ゲンダイ

5年以上娘と会っていない父に親権 前代未聞 大岡裁きの裏に外圧 連れ去ったモノ勝ちはもう通じない

 先月末、千葉家裁で下された画期的な判決が波紋を広げている。別居中の両親が娘(8)の親権と離婚を争った裁判で、娘と5年以上離れて暮らす父親に親権を認め、母親に娘を引き渡すように命じたのだ。このような前例はないという。「単独親権」制度をとる日本では”監護の継続性”や”母性優先”を重視。虐待などの特別な理由がない限り、監護中の母親に親権を認めるケースが大半だ。そのため、別居や離婚を求める際、親権が欲しい母親は子供を連れて家を出る例が多い。もし、父親が連れ返しに行けば、「誘拐した」として逮捕されることだってある。
 要は”連れ去ったモノ勝ち”で、最近は父親が子供を連れて家を出るケースも少なくない。
 今回の判決が下った主な理由は、子供との面会交流を相手に認める日数。「月1回」との主張に対し、父親は「年間100日程度」と提案したことが評価された。まさに”大岡裁き”と言っていい。父親の代理人を務めた上野晃弁護士はこう言うう。
 「ようやく当たり前のことが認められた形です。父親と母親が”共同”で子育てしていくことは国際社会の常識。日本の裁判所では『連れ去った側が全部正しい』というムチャクチャな論理がまかり通ってきました。2年前には国際結婚が破たんした『ハーグ条約』を日本も締結し、外国からの圧力も非常に強くなっています。裁判所としても『今のままではヤバいぞ』という思いがあったのではないでしょうか」
 母親は控訴する方針で、すぐに娘が父親の元に返ってくるわけではない。父親は2歳の時から5年以上も娘に会えていないが、裁判中も娘はすくすく育っていく。一番かわいい時に、そばにいてあげられないのだ。超党派の「親子断絶防止を考える議員連盟」会長で弁護士でもある保岡興治衆院議員はこう言う。
 「今回の判決は本当に子供のことを考えていて評価されるものです。議連としても、子の利益を最善に考えて親が行動するための『親子断絶防止法』という法案を準備している。近く議員立法として提出します」
 いち早い法案成立を祈るばかりだ。 

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