両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

平成28年1月26日、産経新聞1

【埼玉3歳女児死亡】ロープ・熱湯…執拗、日常的に虐待

 埼玉県狭山市で3歳の藤本羽月(はづき)ちゃんが自宅マンションで死亡しているのが見つかった事件は、保護責任者遺棄容疑で母親と内縁の夫が逮捕されてから25日で2週間が過ぎた。県警が執拗(しつよう)かつ日常的だったとみている羽月ちゃんへの虐待。その背景には何があったのか。

 ■やせ細り

 「女の子の顔にあんな(やけどの)傷は考えられない。鬼畜だ」

 県警の捜査関係者は怒りで声を震わせる。

 事件は9日、狭山市のマンションで羽月ちゃんが、顔にやけどを負った状態で死亡しているのが見つかった。羽月ちゃんには「皮膚が剥離(はくり)したようなものなど、傷が体全体のあちこちにあった」という。

 捜査関係者によると、母親の藤本彩香容疑者(22)と大河原優樹容疑者(24)は無料通信アプリ「LINE(ライン)」で「帰ったら水をかけよう」などと相談。押し入れに金具とロープで閉じ込めた可能性もあり、やけどは大河原容疑者が熱湯をかけたとみられる。発見時の羽月ちゃんはやせ細り、胃には食物がなかった。

 ■同居前から

 知人らによると、彩香容疑者はキャバクラなどに勤めていたが、人前で泣いたり怒ったりと感情が不安定で、勤務態度が悪く店を解雇されたこともあった。羽月ちゃんと長女(4)は前夫との間の子供だ。

 両容疑者が同居を始めたのは昨年5月以降。ただ、知人男性(32)は一昨年春、花見で同席した母娘の様子について「羽月ちゃんは引っ張り倒すように座らされ、自分から何かをしようとせず、ビクビクして母親の顔色をうかがっていた。1歳半の子供の反応じゃなかった」と振り返る。

 ■第3子を妊娠

 「嫉妬が激しく、縛り付ける人」。彩香容疑者は大河原容疑者について知人にそうこぼす一方、昨年12月25日にはLINEにプレゼントの写真を掲載するなど幸せな家庭をアピール。第3子が妊娠8カ月になったと明かし、「残りの妊娠生活楽しみます」と記した。
しかし、おなかの子供の成長と歩を合わせるかのように「秋口から羽月ちゃんへの虐待がエスカレートした」と2人は供述。近くに住む男性(30)は「昨年11月ごろから、外で羽月ちゃんの姿を見かけなくなった」と話す。

 捜査関係者によると、押収した携帯電話の動画には正座させられた羽月ちゃんが写り込んでいた。(菅野真沙美、宮野佳幸/SANKEI EXPRESS)

 ≪警察や市職員 「サイン」確認できず≫

 藤本羽月(はづき)ちゃんの死亡をめぐっては、近隣住民の110番通報や埼玉県狭山市職員の家庭訪問が複数回あったにもかかわらず、虐待のサインをつかめなかったことが問題視されている。

 近隣住民は昨年6月、家の外に出された羽月ちゃんがブランケットにくるまって泣いているのを目撃し、110番通報した。7月にも「30分前から室内で女の子が泣き続けている」という通報があった。
 
 藤本彩香と大河原優樹の両容疑者は警察官に対し、「自分たちがけんかをして閉め出した」などと説明。羽月ちゃんの体に目立った傷がなかったため、警察官は2人に注意しただけで児童相談所に通告せず、埼玉県警内部の虐待情報集約システムにも登録しなかった。

 また、羽月ちゃんと長女は乳幼児検診を受けていなかったため、狭山市職員が2013年4月~15年5月に3回、自宅を訪問したが「虐待のサインは確認できなかった」という。

 児童虐待防止全国ネットワークの吉田恒雄理事長は「警察と市、児童相談所の連携の谷間に落ちたケースだ」と指摘する。

 市や警察、児童相談所などで構成する狭山市の要保護児童対策地域協議会は21日、臨時の代表者会議を開き、情報共有や対応策のルール作りの必要性を確認した。小谷野剛(つよし)市長(43)も会議後、児童虐待防止のため関係機関で情報共有するためのルールづくりを進める考えを明らかにした。(SANKEI EXPRESS)

虐待の兆候の把握、虐待の防止のためにも、別居親(実の父親)との頻繁かつ継続的な交流が必要だと、当連絡会は考えます。

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