両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

平成29年1月17日、埼玉新聞

離婚で会えない親子…面会を支援 熊谷のNPO、手厚い体制で笑顔へ

 離婚などによって離ればなれになった親と子が定期的に会うことを支援している熊谷市のNPO法人「面会交流支援こどものおうち」(笠間和彦代表)は、設立から3年目を迎える。このような目的で活動するNPOは県内初という。
 両親の離婚で心が傷ついた子どもたちの笑顔を取りもどすために、地道な活動を続けている。
 こどものおうちのスタッフは現在19人。全員が家事調停委員とその経験者で、数多くの離婚調停を担当している。両親の離婚後、子どもたちは一緒に暮らす親の心情を敏感に感じ取り、離れてしまった親と会いたくても会えない気持ちを押し殺して生活をしている現状が多いという。
 「自分が悪い子だから両親が別々になってしまったのでは」「(同居している)親に捨てられたらどうしよう」。子どもたちが、さまざまな不安を抱えていることを感じた。「子供たちの成長には、自分が愛されているという実感が必要」と、離れてしまった親子の面会交流を支援する活動を始めたという。
 同NPO法人は2015年4月に設立。代表の笠間さんの自宅を開放し、面会交流には2人の支援員が付き添うなど手厚い体制を取っている。場所は市内の万平公園の目の前にある閑静な住宅街。室内にはおもちゃや絵本もあり、子どもの緊張を和らげる工夫もなされている。
 他の支援団体では相談料が50分間で7千~1万円もかかるところもあるといい、シングルマザーなどには経済的な負担が重い。「こどものおうち」では、事前相談を1回1時間3千円と抑えるなど諸費用を極力抑え、継続して面会ができるように配慮している。
 また、スタッフ同士で事例研究会を月に1回開き、さまざまなケースに応じた意見交換や対策、共有事項を確認している。こうした取り組みもあって、これまで東京や神奈川の支援団体に相談していた家族らが頼るようになったという例も多い。昨年10月には第10回よみうり子育て応援大賞を受賞している。
 この活動は、来年度の熊谷市との協働事業「熊谷の力」に採択され、市民課窓口で離婚届を出した人に面会交流を促すことになった。面会交流自体を知らない人がほとんどだからだ。笠間さんは「別れて暮らす親に1人でも多くの子どもが会えるようにしたい」と話している。
 問い合わせは、笠間さん(電話048・577・3467)へ。

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