両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

平成28年5月20日、日本テレビ

両親が離婚、子どもの親権の「ミカタ」

「子どもの利益を一番に」

中央大学法科大学院・野村修也教授が解説する「会議のミカタ」20日のテーマは「離婚後の親子関係」

■年間22万組が離婚→58%「未成年の子どもいる」
 今月10日、超党派の国会議員で作る親子断絶防止議員連盟が国会内で会合を開いた。テーマは「夫婦が離婚した後、親子関係をどうやって維持していくか」。法案の提出も検討されている。

 子どもにも大きく関わってくる両親の離婚。厚生労働省の人口動態調査によると、2014年には約22万組が離婚しているが、そのうち58.4%が、未成年の子どものいるケースだった。

 このような場合、現在の民法では「単独親権制度」といって、離婚する夫婦のうち、どちらか一方が親権を持つことになる。

 親権というのは、子どもの財産を管理したり、子どもの身の回りの世話や教育などを行う権限のことだ。調停や裁判で離婚する場合は、その中で親権者が決められるが、話し合いで離婚する場合でも親権者を定め、初めて離婚届が受理される。

■親権が認められなかった側はどうなる?
 離婚しても親子関係がなくなるわけではないので、子どもが20歳になるまでは扶養する義務が残る。従って、離婚時に将来の養育費の条件について詳しく決めておくことが必要だ。

 ただ、約束通り、養育費が支払われないケースもあるという。厚生労働省の調査によると、離婚した母子家庭で養育費の取り決めをしているのは全体の37.7%で、実際にもらえている人は全体の19.7%にすぎない。従って、養育費の約束をきっちり設定して支払いを確実なものとする仕組み作りも今回の会議で話題になった。

■親権を持っていなくても子どもには会える?
 親権を持たない側の親にも「面接交渉権」と言って、子どもに会ったり電話したり、学校の行事に出たりする権利が認められる。ただし、2011年の厚生労働省の調査によると、離婚して親権を失った親の中で子どもとの面会や交流ができていないケースは全体の7割となっている。

 日本には、離婚前から一方の親が子どもを連れていき、もう一方の親が子どもとの面会を希望しても拒否してしまうケースも少なくない。親権を与えられない親からは「連れ去り得ではないか」とも指摘されている。

 また、一方で親権を持つ親からは「子どものことを考えると今の状況では会わせられない」と主張し、折り合いがつかないケースがある。さらに、面接交渉権に関する法律上の根拠がはっきりしていないことがあるので、今回の会議ではその点についても議論されている。

■子どもの利益を一番に
 例えば、あるスウェーデン人女性は12年前に両親が離婚したが、その当時から今でもお互いの家で1週間ずつ過ごすなど交流を続けている。

 実はスウェーデンアメリカイギリスなどほとんどの欧米諸国では離婚する両方の親に親権を認めている。日本では、単独親権制度を取っているが、離婚後も両方の親ができる限り子どもに関われるのが望ましいと考えるようになってきている。

 先日、家庭裁判所でこんな異例の判決も出た。母親は離婚調停前に子どもをつれて出て6年近く一緒に暮らしていたため、母親に親権を認める可能性が高いと考えられていた。しかし、裁判所は父親に親権を認める判決を下した。

 その理由は、面接交渉の条件にあった。母親は月1回の監視付きでの面会を認めるという条件を出したのに対し、父親は年間100日程度の面会を母親に保証すると主張。裁判所は、子どものためには父親を親権者と指定するのが相当とした。

 いずれにしても、一番大事なことは、子どもの利益を一番に考えるにはどのような制度にするのかを議論することではないだろうか。

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