両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

平成28年12月9日、中日新聞

<子どもに会いたい 別居後の面会交流>(中) 不安抑えて「娘のため」

「面会交流をしていると、子どもの表情は明るくなっていきます」。横浜市を拠点に、面会交流を支援する「びじっと」の代表理事、古市理奈さん(45)は、こう強調する。
 四年間、父親と離れていた五歳女児は、面会交流をすることになった当初、「嫌い。うそつき」と父親を拒絶した。しかし、二回目の面会交流に付き添っていたびじっとのスタッフは、うれしそうに父親の腕を何度もなでる女の子を見守り、ほっとしたという。
 子どもは、同居している親の影響で別居親に対して「ばか」「死ね」と汚い言葉を投げ付けることがある。また、久しぶりに会った親に戸惑う子もいる。しかし、しばらく交流を続けると関係は改善してくる。古市さんは「親が子どもを受け入れている姿勢を見せ続けることで子どもは落ち着いてくる」と話す。
 ただ、面会交流の支援などをしている公益社団法人「家庭問題情報センター」(東京都豊島区)によると、小学校高学年くらいになり自分の意思がはっきりしてくると、親子関係の修復が難しくなるケースもあるという。子どもが幼いうちに別居して、顔を合わせないまま子どもがそのくらいの年齢に達すると、面会を嫌がる子どももいるため、一日も早く定期的に会えるようにすることが重要だ。
 同センターの担当者は「別居すると、子どもは離れた方の親に見捨てられたような強い不安を感じる。そんなときでも、面会交流をすることで親の愛情を確認できて安心する」と言う。子どもが自分の親がどんな人なのかを知ることは、自分自身の存在を確認することにもつながる。
 面会交流を求めて調停を起こす親は、増え続けている=グラフ。しかし、厚生労働省の二〇一一年度の調査によると、父親と子どもが別居していて、定期的に面会交流をしているのは27.7%、一方、していないのは50.8%だった。母親が別居している世帯では、面会交流しているのが37.4%、していないのが41.0%だった。

 このため、法務省は離婚時に取り決めをしてもらおうと、面会交流や養育費について説明するパンフレットを作製。十月から地方自治体の窓口に離婚届を取りに来た人に配布している。また、超党派の国会議員が離婚後も子どもと親が継続的に会うことを促す法律の制定を目指す動きもある。
 「夫婦が別れるのは仕方ないけれど、子どもにとっては関係ない。子どもに会い続けるのは親の責務」。古市さんは力を込める。
◆別居親の非難は禁句
 家庭問題情報センターは冊子を発行し、子どもの成長の上で親が気をつけたいことを呼び掛けている。
 同居している親が子どもの前で別居中の親を非難すると、子どもは自分も一緒に非難されているように感じる場合があるという。また、別居の親について悪いイメージを抱くと、その子どもである自身にも悪い像を重ねて、自信を失っていくことにもなりかねない。
 日常会話で、別居している親についてほとんど触れない世帯もあるが、それが子どもが別居中の親に無関心ということではない。子どもながらに同居している方の親を気遣って「忘れた」と言ったり、話題にしないようにしたりしていることがあるという。
 (寺本康弘)

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