両親の愛情が子どもの健全な成長に不可欠であるとの認識のもと、子どもの連れ去り別居、その後の引き離しによる親子の断絶を防止し、子の最善の利益が実現される法制度の構築を目指します

令和3年2月10日、NHK②

「離婚後の養育費・親権 制度をどうすべき?」(ここに注目!)

夫婦が離婚した後の子どもの養育費や親権について、制度の見直しも含めた議論が法制審議会で始まります。
そのポイントを解説します。

【議論のきっかけは】
離婚する夫婦は、養育費の支払いや、親権をどちらが持つのかといった、さまざまな問題を抱えます。
中には制度を変えなければ解決できない問題もあるという声が高まっていて、法改正を検討する法制審議会で議論されることになりました。

【養育費をめぐる論点】
まずは養育費です。
離婚にあたっては、子どもを引き取る方が、相手から毎月いくら受け取るのか決めておくのが望ましいのですが、義務ではありません。
取り決めをしているのは母子世帯の42.9%、父子世帯の20.8%にとどまっています。
取り決めをしていても受け取れないケースが多いのが実状で、収入の少ない母子世帯は、コロナの影響もあって、深刻な状況に追い込まれています。
そこで法制審議会では、取り立てをしやすくする方法などについて議論される見通しです。

【親権をめぐる論点】
親権は、子どもを育てたり教育を受けさせたりする権利や義務のことです。
日本では、離婚後はどちらか片方が親権を持つ形です。
親権を失った親の立場からは、海外のように「共同親権」、つまり双方が親権を持つようにして、子どもと同居していない親も面会したり教育に関わったりできるようにすべきだという声が上がっています。
一方で、反対意見もあります。
DV=ドメスティック・バイオレンスがあったようなケースでは、接点ができて再び被害に遭うおそれがあるといった懸念の声があります。

【議論で大切なことは】
今後の議論では、「親が何を望むのか」という視点で意見を交わすと、対立するおそれがあると思います。
やはり、「子どもに対する責任」をどう果たすべきなのかということを最優先に考えるべきだと思います。
子どもの立場に立って、成長の過程で父親と母親がどう関わるのが一番いいのか、十分に議論してほしいと思います。
(山形 晶 解説委員)

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